俺をこんなに好きにさせて、どうしたいわけ？

え、と。



正確には、教室の外…入口のドアが、激しく外側から蹴られた。




「おい～っす」



張本人は…



矢野。











来たよ…




とんでもない登場の仕方をしておいて、




平然とした顔をしている。




男子生徒は、完全にビビってる。




それは、矢野が元ヤンだって知ってるからか。




女子生徒は、矢野のただの気まぐれだと思っているのか、首を傾げているだけ。




それでも、イケメンコンテストのあと即帰宅した矢野を拝むべく、




着席するまで、ずっと矢野に視線を注いでいる。