俺をこんなに好きにさせて、どうしたいわけ?
「警戒しなくていーよ。なんにもしないから」



そう言いながら、手ぇ繋ごうとしてるのは誰っ!?




慌てて、後ろに飛び退いた。




「さっ…触るの、禁止!!!!!」




「ハハ、気づかれたか。だって離れて歩き過ぎ。もっと近づきたいし」



「いやー…」







しばらく歩き、部室裏にやってきた。



校舎から少し離れていることもあり、人気がない。



木がうっそうと生い茂り、ホントにひっそりという言葉がぴったり…。



花壇の端に腰かけるように言われ、腰をおろすと。



「付き合うって、どーいうことかわかってる?」



寿くんが、あたしの前で仁王立ちになった。




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