俺をこんなに好きにさせて、どうしたいわけ?
「これ読んで」



心愛に渡されたのは、ケータイ小説。



心愛が読んでるのは知ってたけど、この手の読みものには一度も手を出したことがない。



パラパラとめくり、目に飛び込んできたセリフ。



「ずっと好きだった…俺にはお前だけ」



おおおー、へぇー。



「そして強引にキスされるの!きゃあっ、あたしもこんな風に誰かに愛されたいよ~」



強引にキス!?



「そんなことしてきたら、ぶっ飛ばす」







「えええーっ、ダメだよ!ヒロインは、いつだってピュアなの。

今の、なに?キス!?ってそこにも書いてるよね。キスしたことにも、気づかないの」




「え。それって、ただのバカ?わかるだろ、フツー」




「美夜、そうじゃないの~」



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