俺をこんなに好きにさせて、どうしたいわけ?
「ふーん」



「黒王子と付き合いたかったな…」



「心愛!なに言ってんの?あいつ、ホント最悪なんだから」



「そんなことないよ。でもいい、白王子がまだ残ってるから」



今度は白王子!?



心愛が、教室の入口を見る。



そこには、体育館から戻ってきた寿くんの姿が見えた。








「あー、なるほど」



寿くんが王子ってのは、納得。



「わかる!?いいよね、美夜もタイプなの!?」



「タイプ!?そーいうんじゃないよ。共学だと、あーいうのがモテるんだろうなーって思っただけ」



「寿くんっていうんだけど、もう何人か告白したみたい!」



「えっ、もう!?」



「そうなの。だけど、全部断ってて…」



その辺も、あのチャラい黒王子とは違うわけだ。



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