俺をこんなに好きにさせて、どうしたいわけ?
はぁ、はぁ、はぁー…。



廊下を駆け抜け、屋上へとやってきた。



普段は出入り禁止だけど、簡単に入れることは知ってた。



今、どうしてもひとりになりたい。



誰かにこんな顔見られでもしたら、大変だ。



顔が熱い…。



頬に指を添え、熱がひくのを待つ。



男に免疫なさすぎ!



からかわれてるのに、赤くなるとか正直過ぎる。



本気にしてないはずなのに、照れてる自分がいる。








はああ…。



矢野に、ドキドキしたわけじゃない。



あいつが、あんなことするから…。



あたしの弱点を、知られてしまった。



もう、どんな顔して教室に戻ればいいのかわからない。



< 310 / 511 >

この作品をシェア

pagetop