俺をこんなに好きにさせて、どうしたいわけ?
驚いていると、美琴がフォローに入った。




「あのね、あたしたちの間で流行ってるの。結婚式のケーキカットみたいな。好きな人の名前を言って、両想いになれますようにって願うの」




「それってー、意味なくない?ケーキカットってそもそも、ふたりでやるから意味があるってもんで。それに…」




「あ~、もぉ、お姉ちゃん真面目すぎ~!いいんだよ、ノリで」




あ…なるほどね。




そうですか。




女子って、そうだよね。




いまいちのりきれないわ。









「って、あたしがなんでやんなきゃなんない!?」




美琴の友達にナイフを返そうとすると。




「きゃ~、やめてぇ。返されたら恋が実らないんだから!」




なんて、冗談かホントなのかわからないことを言う。



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