俺をこんなに好きにさせて、どうしたいわけ?
もう、なにも隠せそうにない。



あたしを見る矢野の驚愕の表情は、かなり滑稽。



やっと矢野を陥れた…



念願の勝利なのに、



全然楽しい気持ちにならない。



人を傷つけ、喜ぶなんて…ホントに最低だもんね…。








「ごめん…矢野、あたし…ホントのことが言えなくて…」




殴られるかも、しれない。




あたしはそれだけ、矢野にひどいことをした。




きっと、今…怒りと屈辱にまみれているだろう。




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