俺をこんなに好きにさせて、どうしたいわけ?
あたしも慌てて、美琴に追いつく。




美琴は完全にビビって、動けなくなっていた。




「コウタ、さっさと乗れ」




あたしたちなんてお構いなし、矢野がコウくんを促す。




「ちょっと待ちなさいよ」




戦いを挑むかのように、矢野の前に立ちはだかった。









「…………」



矢野は、なにも言わない。



その間にも、コウくんは必至でメットのベルトをつけている。



だけど不器用なようで、うまくつけれないでいた。




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