俺をこんなに好きにさせて、どうしたいわけ?
「そう…なんだ?」




「うん。同じ小学校だった…宮崎さんって覚えてる?」




「へ…みや、ざき?」




言われてみれば、いたようないないような…。




「その子が転校生で…みやちゃんって、その宮崎さんだった。

そういえば、美夜ちゃんのことは白鳥の、しーちゃんって呼んでたよね」




しーちゃん…そういえば、そう呼ばれていたような。




過去すぎて、記憶が曖昧。




で…その、宮崎さんだったんだ?








「だから俺の初恋の人は、みやちゃんなんだ。あ、ややこしいな…宮はお宮の宮で、みやちゃんのみやじゃなくって」




宮なのか、美夜なのか、もはやそんなことどうでもいい。




寿くんの恋の相手が、あたしじゃない…




ただ、それだけのこと。




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