俺をこんなに好きにさせて、どうしたいわけ?
「今日は、もらっとく。だけど今度はあたしが奢る」




「なんでだよ」




苦笑いしている矢野に、小さく返す。




「なんか、借りができるし…」




「そんな気負うなって。もっと甘えれば?俺が優しいときなんて、滅多にないぞー」




今度は、声をあげてゲラゲラと笑いだす。




あ、甘えるなんて!




そんな風に思うのは、もっと無理。










「だけど…」



「そんな俺から奢れたくない?」



「そーいうわけでは…」





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