クール男子の取扱説明書



「今井くん、好き!!」


「知ってる」


「優しい今井くん好きだけど、意地悪な今井くんも好き!」


「あっそ」


「修学旅行楽しもうね!」


「ん」


やっぱり、短い返事。
でも、なんだかんだ言って優しい今井くんは相槌を打ってくれたりして。

やっぱり、今井くんが好きだななんてね。


それから、バスの中ではほとんど私が喋ってて。



「寝たいんだけど」


「うぐっ……ごめん」


「石原さんも寝ればいいじゃん」


「いや、今井くんの寝顔をじっくり見ていたいです!」


「…………変態」


「なっ……」



今井くんは、私に変態という言葉を残して夢の中に落ちました。


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