クール男子の取扱説明書
「すいません~」
「大丈夫です。ありがとうございます!」
渉が目の前にいるから、その女子の顔がよく見えない。
まぁ、別に見なくてもいいんだけど。
「ちょっと~、カオルなにしてんの」
「あ、サキ!今、ぶつかっちゃって」
「は?って、めっちゃイケメン!」
渉のぶつかったカオルという女子と、その友達のサキっていう女子が、渉を見てそう言った。
とりあえず、俺は渉のせいで見えてないらしい。