クール男子の取扱説明書
「えっと……カオルさんでしたっけ。俺の友達が迷惑かけてすいませんでした。では、これで。渉行くよ」
俺はそう言って、みんなのいるロビーに向かった。
「ちょ、祐月!待てよ!じゃ、さよなら」
後ろから、渉の慌てた声が聞こえてバタバタ足音が。
渉が俺に追いついて、隣に来た。
「お前、なんでそんな急いでんだよ」
「早く会いたい」
「あーそういうこと。俺もだけど」
久しぶりに意見が一致して、渉と早歩きでロビーに向かった。