クール男子の取扱説明書
「ありがとうございましたー!」
とりあえず、ジュースとお菓子を買ってコンビニを出た。
隣にいる石原さんを見ると、何故か今にも泣き出しそう。
「石原さん?どうしたの」
「私……最低だ」
何が?俺が思ってる中では石原さんは最低じゃないんだけど。
「だって……今井くんはさっきの女の子を助けてあげただけなのに」
助けたなんて大袈裟な。隣で手を伸ばして届かない言ってたから、取ってあげただけだよ。
「それなのに、私すぐヤキモチ焼いちゃうから」
石原さんは、そう言って目から1粒涙が零れた。