生徒会長の言う通り
怖かった。


今でも、怖い。

あの暗闇が頭から離れない

だいの大人がって…

笑われるだろう

その暗闇から救ってくれたのは。


あいつだった
『怖い…どうしよう…皆いない』


ガタッ

『うわぁぁあ!』



『…なにやってるの』


『…。こと…は?』


『そうけど。どうしてこの神社のなかにいるのよ』


『か、、かくれんぼしていて俺…強いところ見せようと思って…』


『それで、この神社に入ったのね?』

『うん…』


『お母さん達が心配してるから早く帰るよ』


手を差しのべる琴葉はとても、綺麗だった
小さい頃の俺は背も小さく
弱々しい男だった


だから、凛々しい琴葉に憧れを持っていた


『ことは、さがしてくれたの?』


『べつに…探してなんかないよ』


『かくさなくてもいいのに』


『な…、生意気なやつ!!!』


ゴツっ

『いったぁぁ!!ひどいよ!!!』


最後は喧嘩したけどそれでも、ちゃんと手を繋いでくれて一緒の傘に入って帰った


小さな頃から俺は恋していたんだ。



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