生徒会長の言う通り
けど、俺は知らなかったんだ。


琴葉がその時必死だったことを。




……

"……た"


"…ょうた"


『翔太!!!』


誰かに呼ばれて俺は目を覚ます

『…ん、なんだ』



『出来たって言いに来たのに、ぐっすりお眠り中とはどういうことですか』


『ん…ごめんごめん。
よしよし…』

そう言って俺は、琴葉に抱きつきまた寝る


『ちょっ、、!
どういう…!!』


皆、俺は言っておくが夜這いをしたいとかむっつりスケベでは無い。
ただ、頭がぼーっとして自分でもなにやってるのか分からない状態だ


『琴葉、少しだけこのままで』



『もしかして、怖い夢とか見たんですか?』


『ん…』



『小さい頃と変わりませんね。
大丈夫、私がいます』


そーっと、撫でる手が心地よくて
さらに視界はぼやけていく


いつもなら…馬鹿にするのに。
こんな時に限って優しくするなんて

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