生徒会長の言う通り
私達は、仲を深めて教室を後にした。


先生は、早めに仕事を終わらせて私と一緒に帰ることとなった。




『本当に大丈夫?私ついて行かなくても?』


『うん、大丈夫。
新垣先生もいるし。』


『わー、先生うれしー。
高校生にそんな言われるとは』



棒読みの先生。


少しは感情込めたらどうなの



『そうだね、先生に任せよっかな~』


ぐっと親指を出す先生。


任せろって意味なのかな



『じゃあね、琴葉~!』


『うん、じゃあね百依里』



ニコニコしながら元気よく手を振る百依里。


私は愛想なく振っていた。



『ったく、友達にも愛想ないのかよ。
それだから…』


ビューっと強い風が吹く。冬が近づく風。
もう…9月だ…肌寒いな。


『…ん?何か言いましたか?』



『いや、何でもない。』


変な人。
言っておいてやめるなんて。


先生は、眉を寄せてガシガシとかく。



その仕草は普通なのに、新垣先生となると華麗。


見とれてしまうの。


『先生、眉を寄せたら生徒怖がりますよ』

トントンと先生の眉間を叩いてみる



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