生徒会長の言う通り
途中で聞こえなかった会話気になるけど先生の珍しい顔見れて


楽しかった。



だから、どうでもよくなった。




『……っ』



"そうかっ"って、笑ってくれると思ってた。


必ずこう言うと思ってた。




だけど、違った。



『…先生?どうしたの?更に眉寄せちゃって。』


さっき、離した手をまた先生の方へ。


熱でもあるのかと額を触り自分の額も触れる



『熱は…ないか。』



『なぁ…"琴葉"』



…ドキッ……


琴葉と言われて胸の中が騒ぎ出す。



トクトクと周りからも聞こえるんじゃないかと言うくらい速くて…深い。




『…俺は男だ。
小さい頃の俺じゃない。』



私達は、小さい頃よく一緒に遊んでいた。


小さい頃と言っても私が小学生入りたての頃で"翔太"は、もうすぐ小学生卒業を迎える頃合いだった。



大きくなるにつれ遊ぶことはなかった。



卒業してから、顔を合わせることはなかった。



しかし、高校生となって、"翔太"は"先生"となった。



嬉しいとか、そういう感情は分からない。


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