生徒会長の言う通り
『…知ってる。』



『こんなこと、男にはするな。
特に、お前みたいな年頃の男には』



なんで、そんなこと言われなきゃならないの。


それに、急になんて


『そんなこと赤の他人に言われて実行するとでも思うの?』




『わからない。けど、赤の他人というわけでもないだろ』


額に触れていた手を掴み私を強く見つめる先生。


…"翔太"


貴方はいま、何を思ってそんな事を言ったの?


私の事を心配したから?


もちろん…先生として……


なにを…私は期待してるの。



何を…一体。




『先生…生徒に気遣う気持ち頂きました。周りとしては上等ですが、先生からすればまだまだです。』




『……』

"先生"は黙った

私の中の物を探るように見つめているだけ

『私は、これまで誰の助けも貰わず生きてきました。
先生が言うほどか弱い女ではありませんし、周りの女子と一緒にしてほしくありません。だから、私のことはほっといて下さい』


私は限界がきたかのように顔が熱くなり始め


咄嗟に目をそらす。





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