生徒会長の言う通り
国語教師の新垣先生だ。


今は、国語科か…。



寝ておこう。




このくらい、許してくれるだろう。



『琴葉!先生に見られてるよ!
って、言うか目付られてる。』

『ん…。
新垣先生なら寝るくらい許してくれるでしょう。』

『そういう場合じゃないの!
テストの事とかさっき言ってたんだよ~!もー!会長の琴葉なら聞いてるかと思ったのに~』


『なんで聞いてなかったの、百依里(ひより)』


『さっき、トイレ行ってたから聞いてなかったの!……友達に聞くかな~』


"なら、私も…"って言葉が出なかった。



『っったぁあ!』

静かな教室に響く悲鳴。
その声の持ち主は私。



『おいおい、俺の話聞いてねぇだろ会長。いつもいつも俺の授業ばっかり寝やがって。構って欲しいのか会長さんよ?』



馴れ馴れしく話しかける新垣先生。



からかうにも程がある。



『生徒を叩くなんて最低な先生です。それに、新垣先生の教科だけではありませんよ。
ちゃんと、見ているんですか。生徒の事を。』


カチンっと怒りマークが出てきてしまう。



『ちょっ、先生相手に何言ってる…
っていうか、他の教科でも寝てたんだ…』


『おいおい、先生に向かって口答えするとは』


『先生。』

ずいっと先生の前で。

近寄り、作り笑顔を見せて


『先生、今更ですけど茶髪にその水玉ネクタイは似合いませんよ』

小さな声でひそひそと。



『キーンコーン…』


その時、チャイムがなり授業が終わった。
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