生徒会長の言う通り
幸せだった気でいたんだろうな。
これまで、これからも。



なのに、顔に表に出ていたんだ



自分は、今幸せだと拒否している





『幸せ…か…。幸せは、自分で作るものだからな。翔太は、幸せになろうと努力したか?』


いきなり質問されると心の中で後ずさりをする

幸せになるために?



それは、もしかして彼女を尽くしてきたかということなのか?


ちゃんと、尽くしてきた。





けど、俺は幸せだと感じなかった。





彼女がいるだけで満足していただけだったのか?



俺は、、みすみす幸せの道を辿るのを見逃したのか



『俺は、努力してない。
幸せなんか知らない…』



俺は、いつの間にか自分自身は馬鹿なのかと思った。


色々考え悩み恋愛を知らない。



簡単すぎな恋愛しか。




『それなら、琴葉に言われるのは無理ないな』



『え?』



『琴葉は、会長であって皆の観察している。
翔太も知っているだろ。琴葉は上手く表情を作れない。
だから、生徒達を見て勉強するんだ』


なるほど、確かに表情が人よりも堅い。


笑うという表情は珍しいんだ。



『けど…』


『ん?どうした?』


『今日の朝、腹をかかえて笑ってた。未だにびっくりしてる…』



『…ふーん?珍しいこともあるんだな。琴葉は、結構神経質なんだけどな。
自らの意思が表情を作らないと、頑固だったのに…な』
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