生徒会長の言う通り
『新垣先生に余計に関わらないでくれる?
皆の新垣先生なんだけど、あんただけ抜けがけするなんて許さないよ』



ああ…なるほど。

詩織さんは新垣先生のファンなのか





皆の新垣先生…ねぇ。

愛されているじゃない翔太



『ごめんなさい?
勝手に抜けがして、新垣先生にファンがいたなんて初耳でなんのルールも知らないからしょうがないじゃない?』



私は何故か反発した


この人達が許せない
人をなんだと思っているの


そういう言葉が頭の中でぐるぐると廻る



『はぁぁ!?
なに、怒られてんのに開き直ってるワケ!?いい加減にしてよね!
生徒会長だから、可愛がられているだけだろうが!!』


ガッと私の髪を掴み 引っ張る

振り回されてギリギリと痛い

…"生徒会長だから、しょうがなく可愛がられてる"…


『それは、違う。
先生は、外はチャラチャラしてるけど中身はそうじゃない。
新垣先生を…ちゃんと見てない』




私は掴まれながら、相手を。詩織さんを睨んだ




『.っ!!!
こ、こいつなんなワケ!?
人間じゃない目してるっ!』


…睨んだだけで慌てだした


って、ちゃんと人間だし


『ーーーっ!』



ガツンと、私の足めがけて蹴る


子分の4人は、見て笑っていた
これが、いじめられた子がみる光景なんだろう。




廊下は、ガツンと痛々しい音しか響かなくて


誰も通らない




私はいじめられることを知らない。
いじめを知らない。


現にみたことがないんだ




…痛くて…たまらなくなる


けど、怪我を少ししただけで弱々しくなってどうする




私は、生徒会長なんだか____

『おい、お前らやっていいことと悪いことがあるだろ?わかってやってんのか?』

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