生徒会長の言う通り
『章(しょう)はまだ見つからない?』

私は食べ物を飲み込み問いた。


『…知らないわ。』


冷たい視線を一瞬私に向けると食べ物を口に運ぶ。




『…そう。』



私は食べ終えると静かに退散した。


『お嬢様、着替えはお部屋にご用意しております』


丁寧にお辞儀するメイド。
今日は、紗枝さんか。


『ありがとう。紗枝さん。部屋じゃなくともいいのに』



『琴葉。メイドを親しく名前で呼ぶのはおよしなさい。貴方の身分とメイドの身分わかるでしょう?』


『…はい、お母さん。』
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