生徒会長の言う通り
『ごめんね。凰君最後まで出来なくて』


『いや、全然大丈夫だから!!
先輩こちらこそ、ごめんなさい。足を痛めてたなんて…それなのに、荷物運び手伝わせたなんて』


どこまでも、気を遣うんだから。




『いい。
気にしないで』



私は荷物を置き、後にし救護車に向かう
途中

『ありがとう』


私はそう言った。

けれどなんの返事も来なかった



ありがとうって言ってるんだから何か返せよってなるけど



なんだか、その時は言えなかった。


その時斗真は、照れて顔を赤くしていたなんて誰も知らない

斗真でさえ分かっていなかった




そして。私は翔太を心の何処かで期待していた。


それは、自分自身が気づいていた


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