キミが幸せに。
「俺、絶対梨子のこと大切にするから。って、今具合悪いんだよな?俺がいたら寝られないな」
慌てて立ち上がろうとした湊太の手をギュッと掴む。
「梨子……?」
「もうちょっとだけ、ここにいてくれる?」
「いいよ。梨子が望むならいくらでもいる」
目が合うと湊太は優しく微笑んでくれた。
湊太への熱い想いが手のひらを通じて伝わればいいな。
「ふふっ……。何だか照れくさいね」
「は?つーか、照れてんなよ!!俺まで照れくさくなんだろーが!」
誰もいない保健室の中であたしと湊太の明るい声が響いた。