キミが幸せに。

この日、各地で大雨警報が発令されていた。


あたし達の住む地域も例外ではなく、午後から本降りの雨になった。


警報が出ていることで部活動は中止になり帰宅指示が出た。


「梨子、一緒に帰ろうぜ」


「うん!!」


湊太に誘われて一緒に帰宅する。


「部活もないしどっか寄ってくかって言いたいところだけどこの天気じゃ無理だよなー。マジ最悪」


一歩外に出ると大粒の雨が全身を濡らした。


雨と風で傘は何の役にもたたない。


「寒くないか?」


「うん。大丈夫だよ」


優しい湊太の言葉に心の中がポカポカと温かくなる。






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