キミが幸せに。
「また気を抜くようなことがあったら今度は選抜メンバーから外すって言ってたぞ?」
「マジか……。でも、大丈夫だから」
「来月の試合に湊太が出なかったら、うちのチーム地区選抜にすら選ばれないかもしれないんだからな?ちゃんとやってくれよ?」
「わりぃ。ちゃんとやる」
「彼女のことも大事だと思うけど、サッカーも……――」
「――分かった。ごめんな」
男の子の言葉を湊太が遮る。
重たい空気を察してか、男の子達は「じゃあな」と湊太に手を振って去って行った。