Lunar Eclipse


「痛っっ」

イケメン君は顔をしかめるも、

私から離れようとしない。

と、私は気づいた。

足に、体重が少ししかかかっていない。

んん??

なんでイケメン君の背景が空なのだろう。

「ちょっと、え??

 なにすんのよ!!」

私は慌ててイケメン君から飛びのいた。

どうやら今まで、のけぞっている私を

イケメン君が支えていてくれたようなのだ。

「何って、急にふらっとして倒れるから」

冷たい目でこっちを見るイケメン君。

冷静になった頭で考えたら、

普通に助けてくれたんだよね。

殴っちゃったなぁ。

通り過ぎようとしたイケメン君に急いでいう。

「ごめんなさい!!」

イケメン君はビクッとしてこっちを見た後、

「いいよ。痛くないし」

そう愛想のない顔で言うとクラス発表

の紙に近づいていった。






< 10 / 36 >

この作品をシェア

pagetop