†天使と小悪魔†
それから、あたしたちはふたりでカラオケ店の外に出た。


何も話せない、話したくない。



みんなから【小悪魔】って呼ばれることが、あたしの誇りだったのに・・・。




「ねぇ、瑠美ちゃんって好きなやついるでしょ?」


孝也が初めに口を開いた。



「いないよ?何で??」


そう笑いかけると孝也はほっとした表情であたしの髪を触る。



「だったらさー、俺と付き合ってくれない??」
                                       

その手があまりにも冷たくて、今のあたしにはちょうどよかった。


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