†天使と小悪魔†

天使

瑠美ちゃんがこぼした水を拭き終わった後、孝也がいないことに気がついた。


それに、瑠美ちゃんも・・・。



俺は孝也を探しに部屋を出ようとした。


そのとき、俺のブレザーの袖が誰かに引っ張られた。



「ねぇ?雅斗くんってさぁ、中学一緒だったよね?聖くんとつるんでたでしょ??」


咲・・・。


俺のこと、少しでも覚えていてくれたんだ――。



「あぁ。咲ちゃん・・・だったっけ?よく聖司に話しかけてたよな?」


でも俺にはこんな会話しかできない。
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