ステップ・ポジション
間違えたところを消そうと思ってたけど、

消せるものがないとなにもできないし、
しかたなく先の問題へ進もうと諦めた時、

スッ―――

「!? 」

隣に座っていた彼が静かに私の前へ消しゴムを差し出してきたの。

「えっ??」

目を丸くしながら、その手をずっと眺めていた私に、落ち着いた声で彼が言った。


「落としたんだろ?これ、使っていいよ。」


「あっ…ありがとう!!」

「ん。」

☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*
< 13 / 136 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop