竜の飛ばない空
「とにかく此処に居てはいけない。今すぐ元居た場所にお帰り。」

私は早口で彼女に言う。

もうすぐ日が暮れて夜になる。

そうなってしまってからでは遅いのだ。

「さあ早く!走れ!」

「えっ!?」

少女は戸惑いながらも走っていった。

間に合えば良いのだが。
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