天使が私に落ちてくる
お姫様はお城にいるとは限らない

それからというもの天使はあたしにまつわりついてくるようになった。


もじもじするのは変わらなくても、あたしの後をついてオママゴトに混ざるようになった。


ただでさえ人気のある天使が、オママゴトに混ざるというだけで、みんながみんなママをやりたがり、天使はパパ役を押し付けられる。


次に人気があるのが、お姉ちゃん役や赤ちゃん役でこれも奪い合いになる。


みんななんとかして天使の奥さんや子供になって、家族になりたくてギラギラしている。


そこであたしは子供のお友達だとか、ペットの猫だとか微妙な役になる。


積極的に関わっていかなければ、オママゴトに参加しているのかも微妙な役なので、つまらないときもある。


そこで今日は猫だったので、家の壁として使っている大きな積み木に座って、オママゴトを眺めていた。


家の中には、木で出来たオママゴトセットがあって、木の野菜を包丁でザクザク切ったり、お鍋でスープ、フライパンでハンバーグを作ったり楽しそうだ。
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