天使が私に落ちてくる
月日が過ぎるのなんてあっという間だ。頃は9月、体育祭のシーズンが到来した。
学年種目は騎馬戦と全員リレー
クラス、学年なく恒例行事として借り物競争がある。
この借り物競争は、難易度の高いものが借り出されることで有名で、語り継がれている物の中に、社会の町田先生のかつらがある。
あのデリケート部分を保護する、おしゃれグッズを借りることになった生徒は何を借りたいともいえず、町田先生と手に手を取ってゴールした。
そして借り物の発表の際にはとっても青ざめて震えていた。
紙を開いた審査員が『かつらです! 』と言うより早くがばっと町田先生に襲いかかり、かつらを毟り取って、高々と頭上に掲げた。
おおーとどよめく会場には、かつらを毟られ真っ赤になって憤慨している町田先生がいた。
毟り取った先輩は、青ざめて震えていたけれど、やり遂げた充実感が感じられた。
ただその後のエピソードとして先輩は、社会の内申点で2以上が貰えず、高校の学校推薦がもらえなかったそうだ。