オフィスの恋愛事情
動物園の帰り道、少し早足の碧君の隣で、私は駅まで歩いた。



碧君は、いつものように、私をからかったり、不思議な感想を言ったりして、翻弄する。



私、いつか碧君に慣れるのかな?



何考えてるか、全然分からないのは、まだ身体を重ねてないからなの?



私のこと、好き?



聞いてみたいけど、怖い。



ここまで、色々気を持たせて置いて、実は暇つぶしだった、なんて、碧君なら、有り得たりして。



今日だって、私がその気になった途端、手も握ってくれなかったし、ただの同期に逆戻りした気分。
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