オフィスの恋愛事情

真面目な顔をしようとしても、にやけてしまう私に、さきちゃんと、みさちゃんが、気が付かないわけもなく、私も、黙っていられるわけもなかった。



仕事帰りのカフェで悠斗との顛末を話すと、二人は、うっとりとした声をあげた。




「やーん、神宮寺さん、すてきぃ。だかれたーい」




そんなこと言うのは、いつも面白い、さきちゃん。




「あの顔とスタイルで、それは、王子様だわぁ」



みさちゃんも、うっとりとした表情で、認めた。




「もう、みなおとみどりんをくっつけようとは、しないわ、私」



二人は、私におめでとう、と言ってくれた。




「実はね、私、碧君のことでも、言わなきゃいけないことがあるの」