オフィスの恋愛事情
「元気だった?みなお」


ちょっとかすれた、碧君の声。




「あ、うん。元気だよ、碧君は?」




「うーん、あんまり、元気じゃないかな」




「どうして?何かあった?」




碧君は、ちょっと間を置いて、答えた。




「これが、失恋、なのかな?」




「あれ、碧君、好きな人いたんだ」



あー、だから、やっぱり無理、だったんだな。




私は、一人で納得した。
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