オフィスの恋愛事情
待ち合わせの場所に行くと、碧君は、奥のブースから、手を振った。



軽く手を振りかえしてから、碧君の向いの席に座った。




先に来ていた碧君は、ラム&コークを飲んでいた。私は、セブン&セブンをウェイターに頼んだ。



寂しそうな顔をした碧君は、可愛らしく、首をかしげた。



「来てくれて、ありがとう」



「ううん、同期だしね」



一口お酒を飲んでから、私は、はき捨てるように、言った。




「そうだね」



誘っておいて、いつまでも、本題に入ろうとしない碧君に、私は、イライラし始めている。






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