PRINCESS SWORD―姫のツルギは恋を貫く―


.:*゚..:。:.☆.


眠れないまま明けた朝

空の端の夜の尻尾を

つかんで引き戻したい位

闇に馴染んだ目が痛い


まぶしく白い光が

僕を溶かしてしまいそう

跡形もなく溶けるなら

むしろ望んでみたいけど


焦ったり妬んだり僻んだり怒ったり

醜い感情程 それはもう 鮮やかに

僕の中に息づいて 僕の形してるから

「そんなモノ 僕じゃない」と

言いたい内は溶けられない


この胸の泥の奥の底

その声をあげたのは何だ?

僕の押し殺した息

僕が忘れたふりの僕

僕にようやく聞こえた

青い月よ 消えないで

この胸の叫びは飼い慣らせないから


☆.。.:*・゜


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