PRINCESS SWORD―姫のツルギは恋を貫く―
「オレも兄貴も見た。いや、見るんだ。ライヴの後、公園の裏であんたが何をするのか。
あんなのは許せねえ。時間が巻き戻ってよかったな。そうじゃなきゃ、あんた死んでたぜ。オレと兄貴があんたを殺してた」
「わ、わたしは、ただ……」
あのとき、まるでお告げのようにあの夢を思い出した。
何かに導かれるみたいに、刺さなきゃと思った。
だって、青獣珠が言った。
ツルギの姿になった理由は、わたしが預かり手としての役割を果たすためだ、と。
因果の天秤の均衡を取り戻さなければならない、と。
それは、正しい未来を創れという意味ではないの?
青獣珠がツルギの姿を取ったのは、刺し貫く相手がいるからでしょう?