PRINCESS SWORD―姫のツルギは恋を貫く―
「高飛びなんて人聞きが悪いな~。留学と言ってよ、留学! ま、このたび、わけあって帰ってまいりましてね。
それにしても、きみ! すっげぇ美少女じゃん! え~っ、もしかして、あっきーの彼女?」
煥先輩がこぶしを固めた。
「誰があっきーだ」
「きみ」
「ふざけんな!」
「はいはい、どうどう。そんな突っ張っちゃって、かわいいねぇ。素顔はチェリーなピュアボーイなのに」
「この……っ!」
「おっや~? カマ掛けただけなんだけど、マジでリアルに清廉潔白な純情童貞だったりする?」
煥先輩が言葉に詰まる。
銀髪からのぞく耳が赤い。