PRINCESS SWORD―姫のツルギは恋を貫く―
本当に、普通に、話しやすい。
意外とテンションが高い。
はしゃいでいる感じもする。
学校、早く来たかったのかな?
「さよこって響き、いいね」
「古風でしょ?」
「そこがいいと思うよ」
「わぁ、初めて言われた! 何だか嬉しい!」
くるくる変わる表情を見るうち、わたしは急に思い出した。
「ねえ、昨日、瑪都流のライヴ聴いてた?」
小夜子がパッと顔を輝かせた。
「やっぱり! 鈴蘭のこと、どこかで見かけた気がしてたの。昨日のライヴじゃないかなって思って。ステキよね、瑪都流! 特に煥さんの歌!」