PRINCESS SWORD―姫のツルギは恋を貫く―
北口広場へと歩き出して、すぐに文徳《ふみのり》先輩と煥《あきら》先輩も合流する。
煥先輩はまっすぐわたしに近付いてきた。
「鈴蘭、無事か?」
口調はぶっきらぼうで、ニコリともしていない。
でも、心配してくれている?
わたしはドギマギしてしまった。
「わ、わたしは何ともありません。青獣珠はちょっと、嫌がっている感じがしますけど」
煥先輩は顔を背けた。
「だったら別にいい。最初のとき、白獣珠は光って暴れて手が付けられなくて、オレも兄貴も驚かされたんだ」
「そんなに? 四獣珠って、それぞれ性格が違うんでしょうか?」