PRINCESS SWORD―姫のツルギは恋を貫く―
【聞こえてしまうのだよ。重ね重ね、すまないね。小さなチカラは、かえって制御しづらい】
小さなチカラ? テレパシーや読心術って、小さいの?
【宝珠にもさまざまなものがある。四獣珠クラスのサイズだけではない、ということだよ。いずれ話そう。
場所は、そうだな、嫦娥公園はどうだろう? 白いツツジが美しく咲いている。夜の散歩には、もってこいだね】
きっと、それは予言だ。
わたしは近いうちに嫦娥公園を訪れる。
夜、そこで平井さんと話をする。
ひざが屈するのをこらえきれなくて、わたしは、ひざを折ってスカートをつまむお辞儀をした。