PRINCESS SWORD―姫のツルギは恋を貫く―
夜更かしして勉強した。
あれこれ考えてしまって集中できなかった。
明け方近くにようやくベッドに入って、三時間くらいで目覚まし時計が鳴った。
四月十七日。巻き戻しが始まって三日目。
もっと長い時間を過ごしているのに、まだ三日目だ。
朝食のとき、母がわたしの様子に眉をひそめた。
「眠れなかったの?」
「いろいろあって」
「失恋でもしたのかしら?」
「何でもないよ」
母は機転が利いて、ウィットに富んでいて、話が上手で、そしてプライドが高くて容赦がない。
普段は母のこと好きだけれど、会話するのがきついときもある。
「何でもないという顔じゃないわ。恋の悩みじゃないの? それとも、青獣珠のこと?」