PRINCESS SWORD―姫のツルギは恋を貫く―
「痛みを吸い出すイメージって言ってたか?」
「あ、はい」
「今、なんとなくわかった。呼吸が同期する感じだった」
煥先輩の切れ長な目を覆うまつげは長くて色が薄くて、キラキラしている。
横顔がとてもキレイだ。
額から鼻筋にかけての線はシャープで、薄い唇と細めのあごがどこか幼い印象で。
どうしよう。
胸がドキドキして痛い。
わたしは煥先輩に見惚れてしまった。
胸をときめかせてしまった。
文徳先輩に失恋した傷をごまかすみたいに。