PRINCESS SWORD―姫のツルギは恋を貫く―


「痛みを吸い出すイメージって言ってたか?」


「あ、はい」


「今、なんとなくわかった。呼吸が同期する感じだった」



煥先輩の切れ長な目を覆うまつげは長くて色が薄くて、キラキラしている。


横顔がとてもキレイだ。


額から鼻筋にかけての線はシャープで、薄い唇と細めのあごがどこか幼い印象で。



どうしよう。


胸がドキドキして痛い。



わたしは煥先輩に見惚れてしまった。


胸をときめかせてしまった。


文徳先輩に失恋した傷をごまかすみたいに。


< 256 / 555 >

この作品をシェア

pagetop