PRINCESS SWORD―姫のツルギは恋を貫く―


そうこうするうちに、雄先輩が来た。


亜美先輩と牛富先輩も、まもなく合流した。



文徳先輩がちょっとおどけた。



「今日の練習はお客さんがいるんだ。しかも、学園きっての美人が二人。気合いが入るよな」



わたしは亜美先輩の手前、恐縮してしまった。


でも、亜美先輩は平然として、怒るどころか同意してみせた。



「そうだね。今年の一年はかわいい子が多いよ。寧々もかわいいし」



わたしと小夜子は、部室の隅の丸椅子に並んで腰掛けた。


数日前までロックという音楽をまともに聴いたこともなかったのに、今こうして軽音部の練習を見学させてもらっている。


不思議な巡り合わせだ。


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