PRINCESS SWORD―姫のツルギは恋を貫く―
長江先輩がニヤッとする。
海牙さんがクルッと目を泳がせる。
「誤解がないように言っとくけど、おれ、この状態で最後までやるほど悪い子じゃないよ? イージーモードすぎてつまんないじゃ~ん」
「ぼくは男子校ですから身近に女性がいないんですよ。美人の寝姿なんて、本当にお目にかかれません。いい刺激をいただきました」
嘘でしょ? 何なの、この人たち?
長江先輩は意外とまともな人だと見直していたし、海牙さんは浮世離れしている印象なのに。
「スケベ、最っ低、信じられない!」
「そりゃスケベだよ。男子だもん。高校生だもん。ね、海ちゃん?」
「当然ですね」
「先生から離れてください! 一体、何しに来たんですか!」
「はいは~い、離れますよ」