PRINCESS SWORD―姫のツルギは恋を貫く―


長江先輩は、そっと先生をもとの体勢に戻した。


そのついでに、先生の背中に触れて、つまむような仕草をした。


もしかして。



「長江先輩、今の……」


「ホック外した」


「ちょっと!」


「ただのいたずら~」


「悪質すぎます!」


「さて、眠り姫たちの寝顔を拝見」


「長江先輩っ!」



わたしが叫んでも、長江先輩はどこ吹く風で、端から順にベッドのカーテンに首を突っ込む。



「うげ、男。こっちも。てか、全員じゃん。悪いんだけど、おれ、男は対象じゃねぇんだわ。女の子ならストライクゾーンだだっ広いんだけども~」


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