PRINCESS SWORD―姫のツルギは恋を貫く―


「聞かせていただいて、ありがとうございます。やっと、意味がわかりました。長江先輩と海牙さんがわたしを攻撃した意味。わたしの持ってるものは軽いから」



わたしは、悩みの少ない狭い世界で生きてきた。


青獣珠のことにもチカラのことにも、とりたてて苦しんだことはない。



お嬢さま育ちが理由の小さないじめはあった。


でも、長江先輩や海牙さんみたいに家を離れるなんて、想像したこともなかった。



こんなわたしだから、軽い気持ちで願いをいだいてしまう。


おまじないが好きで、占いの行方も気になって、「いいことがありますように」と、いつも心のどこかでふわふわと他力本願している。


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